~山口県民支援センター主催のオンライン、リアルセミナーに参加して~
- 日時:令和4年4月21日(木)13:00~15:00
- 場所:オンライン
- 参加者:山口県内県市行政職員、地域団体、NPO法人、一般等多数
- 内容:
講師「人と組織と地球のための国際研究所代表 川北秀人氏」が長年の地域づくりの経験から、2030年代を見据えて地域づくりに求められる進化について講演があり、質疑を行った。
・頑張っている人が頑張り続けていてはうまくいかない。
時代が変わっているのに地域づくりの考え方が従来通り。
守るのが正しいは間違い。
・住民には担う力はあるが、問題は決める力が弱いこと。
修正してでも決めて進めた方が、生き残る確率は高まる。
自治会長、町内会長輪番制、これでは人は育たない。
・元気なまち(30~40歳台の残存率が高い)は、子育て施策に力を入れているところが多い。
・いつまでも老人が活躍している所は伸びない。
若者が来ない。若者のチャレンジを受け入れる長老が必要。
決めてみる→やってみる→ダメなら変えてみる。
・行政は業務増、職員減で仕事のやり方を変えなければ限界。
前例踏襲・国主導・高齢者の言いなりではやっていけない。
・行政の仕事で住民にできることはないか。
富山県南砺市では“誰一人取り残さない地域”を掲げ、地域づくりがワクチン接種の予約を代行。
島根県雲南市では幼稚園放課後に住民主導で預かり保育をしたり水道検針を受託し毎月全戸を訪問したり等地域が代行しているところもある。
・人口減・85歳以上増に備えるには、時間の使い方を変えるしかない。
ー行事の棚卸…前例踏襲ではなく、何のためのイベントかの視点で見直す。
ー会議の棚卸…話す・調整するより、現場で動く時間を増やす。
ー組織の棚卸…会・団体・自主組織の部会は毎年白紙にして考える。継続より進化・再編を。
棚卸結果を一覧表にして地域に配る。
・「若い人」を巻き込むなら「若い人」の都合を考える。早く決め、文句言わず任せる。子どもの行事と連動する。料理好きな女性は活躍する。伝統料理の勉強会は、地域の先輩との交流機会。
・地域づくりは行事から事業へ、役から経営へ、現場づくりから人づくりへ。
→→→地域づくりの実践から見えてくる山口県の位置付けが全国的に出遅れている実態を講演の中でしばしば口にされた。今回、県市職員が多数参加されていて、どのように受け止められたかオンラインのため聞く機会はなかったが、このような研修を通して「何かが動き出せば」と切に思う。時代は大きく変わっているので、これまでと違う判断と取組が必要であることを再認識でき、今後の活動に活かしていきたい。