この記念碑は、藤本兄弟が父母を慕う心情を込めて大正3年に建てられたものです。
『自彊不息(じきょうふそく)』とは、『自分から進んで勤め、励んで怠らない』という意味で、兄弟はいつも黙々と働き通して家族を支えた父母を見、その姿をこの言葉で表しました。
自分たち兄弟が学を修め、業を習い、立身できたのは、一重に父母のお陰であり、その恩に報い、同時に自分たちへの戒めとするという気持ちが込められています。
長男福次郎は藤本家の家業を継ぎ、次男実也は農学博士、三男荘一は経済学博士、四男万治は文学博士となりました。大学に行くことも稀だった当時、兄弟3人が揃って博士となり、それぞれの分野で貢献しました。この偉大なる兄弟を生んだ土地、それこそが徳地沖の原であり父母が晩年を過ごした漆尾なのです。地元の大いなる誇りであり、後世に永く語り伝えていきたいものです。
令和4年6月
沖の原西 自治会
漆 尾 自治会